2006年01月22日

『冥王と獣のダンス』 上遠浩平

超科学文明の残り火である自動生成プラントを軸とした枢機軍と近年台頭してきた特殊能力者「奇蹟使い」を中心とする奇蹟軍とが果てなく戦い続ける世界。戦場で敵同士として出会った少年と少女。彼らの間には強い想いが芽生えるが、敵対する彼らはその気持ちに戸惑う。そして、この出会いはこの戦争の運命をも握る事件であった――。殺し合い、出会ってすれ違う人々と夢をなくした機械たち。悪魔と未来を巡るこの凄絶な舞踏会から逃れる術はあるのか――。
上遠さんらしさがまったくでてない。ストーリーもストレートすぎ。この作品本当に上遠さんが書いたのかと疑ったほどですよ・・・。おかしいと思ってたら、どうもこの作品デビュー前に書いた作品だそうです。デビュー前に書いた作品が本になるとは・・・。
posted by 黒猫 at 22:53| Comment(21) | TrackBack(1) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月19日

『ネクロポリス』恩田陸

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物語の舞台は、アナザー・ヒル。そこは英国による植民地支配後、日本の文化が移入した歴史をもつ極東の島国V.ファーの聖地で、死者たちが実体ある存在として現世に還ってくるというのだ。そして、死者たちが現われる「ヒガン」という祝祭の期間、V.ファーの国民は、彼らを『お客さん』として温かく迎えることが風習となっている。

V・ファーの国民が勝手に話を広げたんだと言わんばかりのラスト。ねらってこんなラストにしたんだとは思うけど・・・残念。あれだけの世界を作っておいてしょぼすぎる。好きな人は好きかもしれんが・・・。個人的にラストで盛り上がらない作品ってのはあんまり好きじゃないなぁ。ラストまではとてもよかったんだけどなぁ。
posted by 黒猫 at 23:18| Comment(8) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月17日

『死神の精度』 伊坂幸太郎

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6つの短編からなる1つの物語。
一応、短編という形をとっているんですがすべて繋がっているので1つの物語として扱ったほうがしっくりくるかな。死神から見た6つの人間の物語。クールな死神が7日間で人間の生き死にを決める、死なら可と報告し生かしておくなら見送りと報告する。まぁほとんどの場合、死神は可と報告するのだが・・・。
極端な非日常を描いているわけではないのだが、人間の姿を借りたクールなのだがどこか変わっている死神の視点から書かれていることによって、世界が違って見えてくる。
残念ながら直木賞を受賞することができなかったのだがとてもいい作品。
posted by 黒猫 at 23:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月10日

天使のナイフ/薬丸岳

あらすじ:
生後五ヵ月の娘の前で惨殺された妻・祥子。悲嘆に暮れる夫の桧山貴志は、三人組の犯人がいずれも十三歳の少年であるため刑事責任を問われないことを知り、やり場のない怒りに震えた。あれから四年後、犯人の一人が殺され、一転疑惑の人となった桧山は少年たちの事件後を追うが、そこには信じがたい事実と恐るべき過去が…。少年法をめぐる論争の死角に迫る、第51回江戸川乱歩賞受賞作。

少年法を題材にした、社会派ミステリー。
少年が人を殺害した場合、被害者は何も知ることができない。犯人の姿も声も知ることはなく、真実をきちんと知ることもない。知れるとしてもマスコミの報道でだけだろう。
被害者の家族はどうやって悲しみを癒せばいんでしょうか?成人が犯罪を犯せば被害者の家族は少なくとも真実を知ることができる。真実を知ったからと言ってどーなることでもないですがね。被害者の家族に不誠実じゃないだろうかね。
と、まぁ少年法を一面的に捉えて打鍵してきたわけですが。
『天使のナイフ』では多面的に少年法を捉えてうまいこと話を作っている。1500円払って読む価値はあると思います。

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2005年11月07日

失踪HOLIDAY/乙一

解説
14歳の冬休み、わたしはいなくなった―。大金持ちのひとり娘ナオはママハハとの大喧嘩のすえ、衝動的に家出!その失踪先は…となりの建物!!こっそりと家族の大騒ぎを監視していたナオだったが、事態は思わぬ方向に転がって…!?心からやすらげる場所を求める果敢で無敵な女の子の物語。
その他うまく生きられない「僕」とやさしい幽霊の切ない一瞬、「しあわせは子猫のかたち」を収録。きみが抱える痛みに、そっと触れます。

収録されてるのは
・しあわせは子猫のかたち
・失踪HOLIDAY
の2作なかなかいいできの作品でした。個人的には表題の『失踪holiday』ではなく『しあわせは子猫のかたち』の方が好きかなぁ。
『失踪holiday』狂言誘拐の使い方が上手これに尽きると思う。この話はラストがいいんで最後まで読むべし。まぁこの短さで途中で投げ出す人はいないだろうけど。あとは雰囲気がいい、あったかいやさしい雰囲気で物語がすすんでいく。

『しあわせは子猫のかたち』せつねー話です。んーあんま書きようがないな、いい話なんだけどな。この作品も雰囲気がいい、優しい雰囲気で物語が進んでいく。

どうでもいいが乙一さんの作品の主人公たちは何で警察に届けるってことをしないんだろうか・・。
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2005年11月01日

ニンギョウがニンギョウ/西尾維新

ニンギョウがニンギョウ/西尾維新
解説:映画を見に行くことになったのは妹が死んでしまったからだ。私は平素より視覚情報に関しては淡白を貫く主義なので、映画を見るのは実に五年振りのこととなり、妹が死んだのも、矢張り五年振りだった。回数を勘定すれば、共にこれが四回目である。映画を見るのは妹が死んだときだけと決めているのではなく、逆であり、妹が死んだからこそ、映画を見るのだ。そうはいってもしかしこうしょっちゅう死なれては私としても敵わない。日頃大きな口を叩いている友人達に合わせる顔がないというものだ。私には合計で二十三人の妹があるけれど、死ぬのはいつも、十七番目の妹だった。

この作品は西尾さんらしさがもっともよく出た作品じゃないかね。多分、デビューする前はこんな作品ばっか書いてたんでしょうな。読者を考えた作品ではなくて自分が書きたいように書いた作品って言えばいいのかな〜。
それにしても参った。なんていえばいいんだろうな、この作品。
意味不明が、一番当てはまるかな。内容がまったくないので面白いとか面白くないとかいったという表現は間違ってるきがするしなぁ。

この本の一番の問題は1500円という値段じゃないかな。この薄さでこんな値段だと売れないよな・・・。値段が高い理由は凝りに凝った装丁です。箱つきで本がパラフィン紙(?)に包まれていて、印刷されている文字がでこぼこしているし、かすれていたりする。値段は高いですが本好きにはたまらん装丁ではないでしょうかね。ページを触ったときに伝わってくる文字の感触は今の本にはないものなので。

最後に西尾さんは登場人物に名前をつけるのがお嫌いなようです。
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2005年10月27日

ダヴィンチコード/ダン・ブラウン著

いまさらですがダヴィンチコード読みました。
ストーリーはインディージョーンズみたいな感じです。世界中が探し求めている宝を探し出すってな感じ。ただ、内容がリアル。現実の事実を持ち出して論理的にキリスト教の矛盾を指摘したり。ダヴィンチの絵に隠されたことを持ち出したりしている。問題作を言われたのが読めばわかりますな。まぁそれを真実と受け取るかどうかは読み手しだいでしょうけどね。
宗教関係のとこを抜きにしてもとてもすばらしい作品だと思うね、この作品を語る上で切り離すことはできないだろうけど。緻密にして巧妙なトリックの数々、読者をあきさせないスピーディな展開といい。すばらしいの一言に尽きる。今年読んだ小説の中でも一番よかったと言ってもいいくらいの小説だ。
posted by 黒猫 at 03:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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